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6.製剤について

ボツリヌス毒素の種類

ボツリヌス毒素にはA,B,C(C1,C2),D,E,F型の7種類があり、そのうち、AとB型が注射用製剤として製品化されています。

A型ボツリヌス毒素の方が効果が高く、効果の持続時間も長いため、美容目的や顔面けいれんなどの治療薬として広く使われています。

B型ボツリヌス毒素は効果の持続時間が1ヶ月程度と短いため、実用性がやや低いのですが、A型ボツリヌス菌毒素に対して抗体ができてしまった人や、短い期間だけ試験的に試してみたい人に使われます。

当院ではA方ボツリヌス毒素のアラガン社製ボトックスを使います。

アラガン社製ボトックス

ボトックスとはA型ボツリヌス毒素製剤の中でもアラガン社製(米)の製剤名です。

A型ボツリヌス毒素製剤は、ボトックスの他に、ディスポート(英国製)、BTXA(中国製)などがあります。

アラガン社製ボトックスは、不純物が少なく、効果が高いことが知られており、一番高品質で安全性が高いと言われています。製品に不純物が多いと、抗体が作られ易く、一旦抗体が作られてしまうとその後、ボトックス治療をしても、効果がしっかり出なくなります(耐性)。
当院ではアラガン社製のボトックス®だけを使用しています。img_botox.jpg


B型ボツリヌス毒素製剤にはミオブロック(米製)があります。

ボトックスの歴史

ボツリヌス菌は食中毒を起こす菌として知られています(ボツリヌス中毒)。ボツリヌス中毒(botulism)の名前は、19世紀に欧米でボツリヌス中毒の原因となることが多かったソーセージのラテン語(botulus)からつけられました。

ボツリヌス中毒はボツリヌス毒素を多量に口から摂取した場合に生じます。ボツリヌス中毒はとてもまれで、1985~1995年の10年間で14件の報告があるのみです。ボツリヌス中毒の症状は、運動障害、呼吸障害、視力障害などで、通常の下痢や吐き気といった食中毒症状とはかなり異なります。

ボツリヌス毒素が筋肉の収縮力を弱める性質を利用して、欧米では約20年前から眼瞼痙攣・顔面痙攣・痙性斜頚・しわ治療などにボトックスが利用されてきました。ボトックスがしわ治療薬としてFDAで承認を受けたのは2002年のことです。日本では、平成8年に眼瞼痙攣で、平成12年に顔面痙攣で、平成13年に痙性斜頸でボトックスは厚労省の認可を受けています。

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